有害物質を排出する髪

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有害物質を排出する髪

私たちの日常生活においては、工場からの産業排水や農薬、生活排水で汚染された河川や海の魚介類を食べ続けることで、水銀・カドミウム・砒素・鉛・アルミニウムなどの多くの有害物質が知らず知らずのうちに私たちの身体の中に摂取され、徐々に蓄積しています。人間の体内でこのような有害物質が一定量以上蓄積されることにより、様々な病気の原因となると言われています。

有害物質による弊害を防ぎ健康を守るため、人間の身体は体内に吸収されてしまったこれらの有害物質を、髪や体毛・汗を通して体外へ排出しています。

つまり、抜け毛や薄毛などにより髪が少ない人は、その髪の分だけ有害物質を排出する機会を逃しているため、髪がたくさんある方と比較すると、数十年単位で見た場合には有害物質をより多く体内に蓄積していることになります。その結果として、身体の健康を損なう原因となっていることが考えられます。

最近では、女性も男性同様に抜け毛や薄毛などを悩みに持つ方が次第に増えてきましたが、男性に比べるとまだまだ女性の方が髪の薄い方は少ないのが現実です。このことは、一般的に男性よりも女性の方が寿命が長いことの原因であるとも言われています。

つまり、人間の身体は自分の健康を守るために身体にとって有害な物質を体外に排出する事によって、健康上のバランスを保つ働きをしていることになります。

このことを踏まえると、現時点で抜け毛や細毛・薄毛に悩んでいる方にとっても、このままでいいや、とあきらめるのではなく、自分の脱毛・抜け毛の原因を特定して、原因に沿った育毛方法を実践することによって、現在生えている髪やこれから新しく生えてくる髪が太くハリのある健康な髪に成長するように、日々の日常生活を通して身体と心の健康を維持していく必要があるといえます。

人間の髪は常に伸び続けることによって、身体に有害な物質を体外に排出し続けています。言い換えると、有害物質を体外に排出するために毎日生長しているともいえるのです。

有害金属の摂取経路

有害金属とは、人間の身体にとっては特に必要のない金属元素のことであり、もしそれらが少量でも体内に摂取されると毒性を発揮する元素を指します。

また、人間が代謝を行う上でなくてはならない必須金属というのも存在しますが、その摂取量が一定量以上になると、逆に毒性が表れ健康を害してしまいます。

摂取することで毒性が表れることがある微量金属には7種類ありますが(有毒金属5種と有毒性必須金属2種)、生活の中にも身近にこれらを体内に摂り入れるような汚染源は複数存在するため、誰もが有害金属を体内に摂取してしまう可能性があります。

これに対して、元来人間の身体にはこれらの有毒金属を体外に排出する機能があり、そのうちの一つが髪の毛なのです。

人間の髪の本数は、個人差はあるものの平均約10万本であり、その1本1本が常に有毒金属を体外に排出し続けています。

つまり、抜け毛や薄毛によって髪の本数が減少すると、有害物質を体外に排出する器官自体が減少することになります。これによって、有害物質を体外に排出する能力も低下し、有害物質を体内にどんどん蓄積させてしまうことになります。

これらの有毒金属は、数年~数十年の年月をかけて身体の各器官に蓄積し、一定量以上が蓄積された結果、病気を引き起こしたり、病気の治りが遅いといった健康上の問題が引き起こされてきます。

有害物質の種類とその症例

かんづめ・車の排ガス・白髪染めなどに含まれている鉛が原因となり、様々な症状が表れることが分かっています。鉛が慢性的に体内蓄積することによって、行動過剰(落ち着きのなさ)、学習障害、判断障害、疲労、記憶減退、暴力傾向といった症状が表れてきます。

アマルガム

歯の治療などに用いられるアマルガムなどからの水銀によって、少量でも、イライラ、記憶喪失、集中障害、手の震えといった脳・神経障害が確認されています。

カドミウム

普段何気なく吸っているタバコ1箱の喫煙によって、約1.9mcgのカドミウムが体内に摂取されます。このカドミウムは一度体内に摂取されると、その半分の量を体外に排出するまでには15年以上を要すると言われており、長期間に渡って肺や胃腸などの身体の健康に悪影響を及ぼします。

アルミニウム

鍋・やかん・食器などの調理加熱用具や、かんづめ・飲料水の缶から摂取されるアルミニウムは、若い方にも老人性痴呆症に似た症状を引き起こし、記憶障害・足の運動障害・筋肉萎縮を誘発します。また、上皮小体ホルモンの分泌異常により骨に貯えられたカルシウムが血液へ流出することによって脱灰が起き、自然骨折しやすくなります。

砒素

砒素はニュースでも頻繁に取り上げられて話題となったためご存知かと思いますが、毒殺の薬として古くから有名な物質です。平成10年の和歌山県の批素入りカレー事件が有名ですが、平成15年の茨城県で起きた、旧日本軍が地下に埋めたとされる化学兵器から流出した砒素が地下水に混入し、それを飲んだ事が原因となり身体の不調を訴えていた方からは、体内から排出された砒素が髪の中から検出されています。

銅は人間の身体にとって必須金属ではありますが、毒性がかなり強いため、摂取し過ぎることで神経障害を引き起こし、怒りっぽくなったり攻撃的な性格になると言われています。

セレニウム

セレニウムも銅と同様に必須金属ではありますが、これも毒性が強く、摂取しすぎると神経障害・視野の縮小等の症状が表れます。

有害物質の発見例

フランス皇帝ナポレオン・ボナバルトは皆さんご存知かと思います。

ナポレオンは大西洋の孤島であるセント・ヘレナで、1821年5月5日に死亡しました。当初はその死因は胃がんとされていましたが、1961年、パリの軍事博物館に収められていた遺髪を放射線により分析したところ、遺髪には平均して普通の人の13倍、部分によっては60倍以上の砒素が含まれていることが分かったのです。つまりナポレオンの髪の毛には大量の砒素が蓄積されていたのです。

これにより、ナポレオンの死因は当初の胃がん説の他に、毒殺説が浮上してきました。その後2002年にパリ警視庁・法医学研究所が再調査を実施しましたが、決め手になるような証拠をつかむことはできなかったため、現在その死因は謎につつまれたままとなっています。

上記のナポレオンの例のとおり、実際に髪の毛は重金属や有害物質を蓄積し体外に排除してくれる大切な役割を果たしているということが分かります。

病気と重金属類の関係

私たちの身体にとって有害な水銀やカドミウム・ヒ素・鉛・銅といった重金属類が日常の食生活を通して食品などから毎日体内に吸収されています。しかしこれらの重金属類は、通常、髪の毛や体毛・汗などを通して身体の外へ排泄されています。

従って身体にとって有害な物質を体外に排泄する器官である髪の毛が薄くなったり、無くなったりすると私たちの身体は健康からその人の寿命にまで大きな影響を受けていると言われています。

私たちの身体にとって有害な重金属類が、髪の毛を通して身体の外へ排泄されていることについて、環境問題と身体への影響の面から考えてみましょう。

毒性のある重金属(※注)というと、普通は、水銀、カドミウム、砒素、鉛、銅などがあげられます。金、銀、白金なども重金属ですが、希少なのであまり問題にはされていません。

環境問題を考えると、砒素やセレンなどの元素も問題ですが、科学的には金属に含まれません。

ところが逆に、生体にとって大切な必須元素をみてみると、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、鉄、塩素、亜鉛、ケイ素、銅、マンガン、バナジウム、モリブデン、セレン、ヨウ素、スズ、クロム、コバルトなどがあげられます。これらのうち、塩素、セレン、ヨウ素、ケイ素以外はすべて金属元素ですから、これらは私たちの身体にとって欠乏してはならない重金属でもあるのです。

水銀は人体にとって有毒作用しか持ちませんが、セレンや銅は極々微量ですが必要な元素の一つです。

しかし生体内で有益に役立てるためにはその量が多すぎてもいけないのです。つまり、これらセレンや銅も摂りすぎると、人体にとって猛毒となり有害物質となってしまいます。
このように、過剰な摂取は身体にとって毒になりますが、微量ではあるけれども最低限必要な量が欠乏すると、人体に悪影響を及ぼしてしまう重金属もあるのです。
重金属による環境汚染の公害病として忘れてはならないのが、昭和40年代に社会問題となった水俣病とイタイイタイ病です。

水俣病は、熊本県にあるチッソ水俣工場で生成されたメチル水銀化合物が、工場排水によって水俣湾に排出され、その海域一帯の魚貝類を汚染し、その魚貝類を食べた地域の住民が水俣病となったものです。有機水銀の中毒により、多くの方々に歩行障害や言語障害、躁うつ状態などの症状が出ました。また、新潟県阿賀野川流域でも水俣病(新潟水俣病)が発生し、熊本県のように、言語障害などの水銀中毒症状が出ています。

一方、イタイイタイ病は富山県神通川流域のカドミウム汚染が問題になったものです。三井金属鉱業神岡鉱業所からの、高濃度の重金属を含んだ廃さい、廃水の流出により、神通川水系の水田土壌、稲、野菜、河川魚類がカドミウムに汚染されてしまいました。カドミウムによって尿細管障害が起こり、カルシウムとリンの代謝異常から骨軟化症が発症し、自分で自分の体重を支えられなくなり、体中の骨が痛む病気です。

当時、水俣病患者やイタイイタイ病患者の毛髪から、それぞれ有機水銀とカドミウムが検出されていたことからも、髪の毛が重金属類を体外へ排泄し身体としての健康上のバランスを保つ重要な役割を果たしていたことが分かります。

重金属ではありませんが、かつて昭和30年頃から問題になった砒素が粉ミルクに混入した森永砒素ミルク事件では130人もの死者を出してしまいました。

砒素を成人が摂取すると、胃腸炎や神経系の麻痺が起こります。砒素ミルク事件では、中毒症状として幼児の胃腸や皮膚、肝臓、神経などに障害が起きています。

その他の重金属の中で、銅は欠乏症になると貧血や骨の変型、骨折を起こしやすくなりますが、過剰に摂ると悪心、嘔吐、腹痛、下痢、虚脱、弱脈、めまいなどの中毒症状が起こります。また、鉛による中毒は、うつ、不眠、神経質、精神錯乱などの精神症状を示し、痛風、筋肉痛、腹痛、便秘、高血圧、肝臓機能の低下、鉄欠乏性貧血、生殖能力の低下などの身体症状が起こります。

毛髪を分析することによって、その人の日常の食生活の状況はもちろん、有害な重金属類によって身体が汚染されているかいないかなどを知ることができます。

このようにして髪の毛は私たちの身体の中にとどめておいてはいけない有害物質を24時間毎日排泄し続けて身体としての健康上のバランスを保つ重要な働きを行っているのです。髪の毛が普通にあるかないか?ということは確かにそれ自体で観た目のカッコよい!とかカッコ悪い!ということもありますが、そういうことだけではなく、私たちが一生に一度の人生を毎日楽しく健康で長生きできるかできないか!ということにも実は大きく関わっているのです。

私たちの身体にとって銅や亜鉛・コバルトなど、ごくごく微量ではあるが必要なものもあります。しかし、一定の量を超えたこれらの重金属類は身体にとって有害な物質となります。従って、髪の少ない人はその分だけ有害物質の排泄場所が少なくなっているので、髪がたくさんある方と比べると、どうしてもこれらの有害物質を数年~数十年と言う長い間に少しずつ体内に蓄積してしまうと言われています。

そして年齢とともに体内においてこれらの有害物質が一定の量を超えて蓄積されると、何らかの病気が発生する可能性が高くなるなど健康上いろいろな問題が引き起こされると言われています。

※ 重金属の種類:
比重が4より重い金属を重金属という。主なものとしては、カドミウム・アルミニウム・砒素・鉛・亜鉛・錫・銅・銀・水銀・コバルト・タングステン・金・白金などがあげられます。

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